優勝に懸ける想い -vol.1-

大西 希 (#82 AT)

みなさまこんにちは
4年AT#82の大西希(のぞみ)です👱🏿‍♀️

ついにこの「優勝に懸ける想い」について書くのも4年目、つまり最後となりました。今年からは、4年生のみが書くということで、そのトップバッターを担当する身としては緊張しますが、この後続く、何事にも熱くて文才ある同期たちが感動的なブログを書いてくれると信じてますので、私はのびのびと書かせて頂きます。

私たちの代が入学した頃、それはコロナ禍の真っ只中で入学式すらできず、新歓もなく先が見えない状況でした。せっかく憧れの大学生になったにも関わらず、キャンパスライフすら送れない中で、私はこの慶應女子ラクロス部に入部することを決めました。あの時「ラクロス部に入部します!」と先輩に言った時のことを昨日のように思い出します。体育会に4年間身を置くというのは、相当な覚悟が必要でした。その覚悟はできているつもりでした。しかし、今日に至るまで、私のラクロス人生は決して楽しいことばかりではなく、紆余曲折を経てここまで来ました。しかし、引退目前である今、私はこの部活に入って良かった!と声を大にして言えます。

まずはじめに、どう考えても、ラクロス部の生活は普通の女子大生とは異なります。毎朝始発電車に乗って練習のため4時に起きる日々。そのため友達と夜ご飯を食べていても早く帰る。朝から重たいゴールを運んで、グラウンドを整え、汗水たらして走りまくって、そこから授業。夏休みには炎天下の練習で、真っ黒の肌を手に入れる。ここには書ききれないほどの辛いことも沢山ありました。

私は1年生の頃、実は何度も本気で退部を考えた事がありました。忘れもしない炎天下の航空公園で、「今日で練習来るの最後にするね」と同期にさよならを告げ大泣きしたこともありました。仲良かった同期が退部してしまい、それに自分も続こうとしました。ラクロスの練習後に、こっそり他のサークルや部活を見学しに行ったこともありました。寒い冬、日の出前の薄暗い朝、丸子橋の上で泣きながら練習に向かったこともありました。

しかし、こんな私が今胸を張って、4年間ラクロス部に入って良かったと思えているのです。それは紛れもなく、「仲間」と「家族」の支えがあったから。これに尽きます。

私が本気で退部を考えていた1年生の時、「4年生になってものぞみとラクロスしていたい」と引き止めてくれた同期がいました。大学3年でアメリカに留学に行き、空港まで見送りに来てくれた同期、またこの部活に戻ってきていいのか真剣に悩んでいた際には、「早く部活に戻ってきてね!待ってるから」といつも日本から連絡をくれる同期がいました。そのおかげで、帰国後は2年生チームの春幹部を務める決心もつきました。そして他にも、試合でシュートを決め、良いプレーをした時に励ましてくれる同期たち、辛い時に慰めてくれる同期たち、一緒に引退まで駆け抜けようと鼓舞しながら沢山の時間を共にした同期たち、練習後に一緒に美味しいご飯をたらふく食べて疲れを吹っ飛ばしてくれる同期たち、オフの日は部活を忘れてプライベートの話で盛り上がれる同期たち、そんな仲間の存在が私にとって大きすぎました。いつしか、こんな大好きな同期たちとバイバイして違う道に行こうだなんて想像すらできなくなっていました。

こんな私ですが、家族にも沢山迷惑をかけてきたと思います。朝早く出発する日も朝食を作ってくれたり、遅刻しそうな日は車で送ってくれたりもしました。部活を続けるべきか相談した時には、「辞めるのは簡単。辞めたければ今日にだって辞められる、でもそれを乗り越えた先にしか見えない景色があるんじゃない?」と言ってくれました。たしかにその通りでした。私は何事においても、最初に大きな壁にぶつかって落ち込みがちで、しかしそれを乗り越える忍耐力とポジティブさをどこかに持っていて、結局最後は人一倍楽しんでいる、という経験が多い気がしています。そして、ラクロス部もそうでした。(先日、日吉の全体ミーティングでは一発芸を披露するくらいの強い度胸も得ました😂)

4年生になり、私は今やっとラクロスを本当に楽しめています。「楽しむ」というのは一見簡単に聞こえるかもしれませんが、失敗や挫折ばかりしていて楽しいと思う人は中々いないと思います。何かを楽しむまでには、沢山の失敗と挑戦、時には涙を流すくらいの悔しい思いを乗り越えた人にこそ出来ると思うのです。気持ちが落ち込んでいる最中は、楽しむなんて想像出来ないと思いますし、1年生の私であれば、部について行くのに必死で、ラクロスを楽しむ余裕なんて全くありませんでした。ただ、ラクロス部にいる人はどう考えても普通の女子大生ではありません。みんなが心に熱いものを秘めていて、並大抵でない努力をしていて、これまでの先輩ももちろんですし、近くで見てきた同期、そして後輩の弛まぬ努力に尊敬の念を抱くほど、人間的に深みがある人ばかりです。

そんな人が130人もいると、自分の存在意義を見失う時があります。人と比べる事は良くない、と言われることもありますが、スポーツの世界で比べない人なんているでしょうか。自分の強みは何なのか、ATというポジションにも関わらず中々シュートできないスランプに陥った時、自分の存在意義は何なのだろうと考えました。シュートにすらいけないATなんて、誰が必要とするのだろうか、と。しかし、自分の存在意義を見出すのも結局は練習しなければ何も始まりませんし、上達しないことも分かっていました。自分だけで解決しない時には、同期が希の強みは1on1だから〜、とか、もっと強気でいけば良いんだよ、などとアドバイスしてくれました。そんな同期と一緒に私がラクロスできる時間は、泣いても笑っても2ヶ月切っています。

私が先日出場した公式戦には、沢山の部員が応援に駆けつけてくれて、これまでと違う緊張感の中、試合に挑みました。そして、今までで1番満足出来る程の強気な攻めとシュートを決めることができ、終わった後応援してくれていた同期たちから沢山嬉しい言葉をもらいました。なんだか、これまでの練習の成果を自分なりにですが発揮できた気がして、最後「若き血」を歌いながら自然と涙が出ていました。(汗で誰にも気づかれていないことを願っています)あんなに辛くて辞めようとすら思っていた部活が、気づけば引退目前となり、引退すればみんなと毎日会えなくなってしまうのだと思うと心にぽっかり穴が空く気がしています。

最後になりますが、この夏、慶應義塾高校が夏の甲子園で107年ぶりに優勝した事は記憶に新しく、皆さんも大きな感動をもらったはずです。また、私は相手校である仙台育英の須江監督が試合後のインタビューで言った、「人生は敗者復活戦」という言葉が忘れられない程、心打たれました。負けた時に人間の価値が出る。何かに失敗したり、理想がだめだった時にこそ、どうすれば良かったのか考えたら、人生は好転するのだと思います。そして、優勝を掴んだ慶應義塾高校が掲げる「エンジョイ・ベースボール」。これは、どのスポーツにも共通して言えますし、慶應ラクロスの未来を背負う後輩にも、「エンジョイ・ラクロス」をモットーにラクロスを楽しんでほしいと心から思います。先にも述べましたが、楽しむというのは簡単そうに見えて、実は難しい事です。楽しむためには、一生懸命やる!ただこれに尽きるのかもしれません。

こんな拙い文章になってしまいましたが、少しでも心に響いてくださる方がいたら嬉しいです。最後になりますが、4年間お世話になった同期、かっこいい背中を見せて下さった先輩方、頑張ろうと思わせてくれる後輩たち、常に選手を1番に考えてくれるスタッフやコーチ陣の皆様、そして支えてくれた家族、私の部活で沢山振り回してしまった友人たち、皆さんのお陰でここまでやってこれました。本当に有難うございました。そして、学生日本一連覇に向けて、引き続き慶應義塾大学女子ラクロス部の応援の程、宜しくお願い致します!

次は、ラクロス部の天使、#69はーです👼🏻

はなは高校からの友人で、地元も同じ、一緒に慶應合格に向けて同じ塾で勉強を頑張った同志です!大学では同じ学部、そして同じチームのATとして、私の相談にいつも乗ってくれる感謝してもしきれない同期です。はなの事を嫌いな人は世の中に1人もいないと言い切れますし、私が男だったらはなをお嫁さんにしたいくらいです😆ですが、平成ジャンプの八乙女くんと付き合ってる気がするので、空気を読んで私は一旦身を引きます。ぜひそんな、はーのブログもお楽しみにして下さい〜☺

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