「得点を決められるDFに」野々垣眞希が目指す選手像とは

「スタメンはラクロス部の代表。フィールドに立つ以上誰もが納得するプレイヤーになりたい」

100人が所属する慶應女子ラクロス部においてトップチームのスタメンとして出場できるのは12人のみ。いわば慶應の代表として選ばれた者となる。今季からその”代表”であるスタメンに名を連ねるのが2年の野々垣眞希だ。早慶戦を含めここまで4試合にスタメンで出場。DF3枚を先輩の櫨本美咲、平井淑恵とともに担う。

そもそもは攻撃寄りMFだった野々垣。昨年の準リーグFINALの立大戦でも2得点をあげるなど、攻撃陣の一角に入ってもおかしくなかった。だが迎えた今季、前線に上がりATとしてもプレーしたが自分の持ち味である1on1の強さはなかなか発揮できなかった。一度はMFに戻ったが、トップチームでアタックの良さは出せず。さらに下がりDFにポジションを変えることになった。

女子高ラクロス部から守備的なポジションを務めていた野々垣にとっては元に戻ったことになるが、このポジションコンバートが転機となる。迎えた早慶戦、DFとしてスタメンに入るといきなり最初の攻撃の起点を作った。DFの魅力について「人にプレッシャーを与えるのが好き。ボールを奪った時の快感がある。」と語る。

野々垣が目指すのは超攻撃型のDF。守り一辺倒ではなく得点をあげられるDFになりたいという。

「得点を決めたいって思いは捨てきれない。DFであっても駆け上がってシュートを決めるDFになるっていうのもありだと思う。DFしかしないっていうポジションじゃないし、シュートを決めるっていう攻撃的なDFもありかなとは思っている」。

大学に入り、4年間をアタック寄りのポジションで過ごすと想定していた野々垣。得点は目に見えるチームへの貢献方法であり、そういう得点を決めることのできるプレイヤーになりたいとずっと思っていた。だからこそDFにポジションを変えた今でも攻撃への意識は常に高く持っている。

初めて戦うリーグ戦。チームはここまで3試合を終え3連勝という結果を残しているが野々垣自身の出来は50%と語る。「自分の出来に満足したくない。ミスもあるし自信もないのでどんどん自信をつけれるようにしていきたい。スタメンの座は譲りたくないし、50分試合に出たい」。2年生ながらスタメンに入っている現状に甘えることはない。そしてその高い向上心は2年後の最高学年になった時の自分の姿を想定から来るものでもあった。

「4年生になって慶應に欠かせない存在になりたい。後輩にも憧れられるプレイヤーになることが目標」。理想のプレイヤー像に向けてはまだまだ道半ばだが、経験を日々積み上げている。

チームとして今季はまだ2桁得点をあげる試合がない。超攻撃型ラクロスを掲げながらも消化不良の試合が続いている。この状況を打開するのは、DFラインから虎視眈々と得点を狙う超攻撃型DF野々垣なのかもしれない。(森田悠資)

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